ローディング画像 背景画像a 背景画像b 背景画像c


  •        越川宗亮の提言

  • 『縁』を最大限に生かす

  • 出会う。それも1度ではなく、何度も。しかも顔見知りになる。これは、奇跡的確率で
  •  す。ここ数年、誕生日や思い出深い日を迎えると必ず思い出す一文があります。
  •  「ぼくが、一生の間に会える、ひとにぎりの人の中に、あなたがいました」

  •  コピーライター岩崎俊一さん作ですが、やけに心に染み込んできます。また敢えて続き
  • を記せば、「そんなあなたは、ぼくの宝物です」なんてどうでしょう。

  •  ここで「シンクロ通信」でも紹介しましたが、何度読んでも感動を覚えますので、重な
  • りますが掲載させていただきます。『心に響く小さな5つの物語』(藤尾秀昭・致知出版)
  • の第五話に「縁を生かす」という実話が収められています。

  •  《その先生が五年生の担任になった時、一人、服装が不潔でだらしなく、どうしても好
  • きになれない少年がいた。中間記録に先生は少年の悪いところばかりを記入するようにな

  • っていた。
  •  ある時、少年の一年生からの記録が目に止まった。「朗らかで、友達が好きで、人にも親
  • 切。勉強もよくでき、将来が楽しみ」とある。 間違いだ。他の子の記録に違いない。先生
  • はそう思った。

  • 二年生になると「母親が病気で世話をしなければならず、時々遅刻する」と書かれてい
  • た。三年生では「母親の病気が悪くなり、疲れていて、教室で居眠りする」三年生の後半
  • の記録には「母親が死亡。希望を失い、悲しんでいる」とあり、四年生になると「父は生
  • きる意欲を失い、アルコール依存症となり、子どもに暴力をふるう」先生の胸に激しい痛
  • みが走った。

  •  だめと決めつけていた子が突然、深い悲しみを生き抜いている生身の人間として自分の
  • 前に立ち現われてきたのだ。先生にとって目を開かれた瞬間であった。放課後、先生は少
  • 年に声をかけた。「先生は夕方まで教室で仕事をするから、あなたも勉強していかない?わ
  • からないところは教えてあげるから」少年は初めて笑顔を見せた。

  •  それから毎日、少年は教室の自分の机で予習復習を熱心に続けた。授業で少年が初めて
  • 手をあげた時、先生に大きな喜びがわき起こった。少年は自信を持ち始めていた。
  •  クリスマスの午後だった。少年が小さな包みを先生の胸に押しつけてきた。あとで開け
  • てみると、香水の瓶だった。亡くなったお母さんが使っていたものに違いない。先生はそ
  • の一滴をつき、夕暮れに少年の家を訪ねた。雑然とした部屋で独り本を読んでいた少年は、
  • 気がつくと飛んできて、先生の胸に顔を埋めて叫んだ。

  • 「ああ、お母さんの匂い!きょうはすてきなクリスマスだ」

  •  六年生では先生は少年の担任ではなくなった。卒業の時、先生に少年から一枚のカード
  • が届いた。

  • 「先生は僕のお母さんのようです。そして、いままで出会った中で一番すばらしい先生で
  • した」

  •  それから六年。またカードが届いた。「明日は高校の卒業式です。僕は五年生で先生に担
  • 当してもらって、とても幸せでした。おかげで奨学金をもらって医学部に進学することが
  • できます」

  • 十年を経て、またカードがきた。そこには先生と出会えたことへの感謝と父親に叩かれ
  • た体験があるから患者の痛みがわかる医者になれると記され、こう締めくくられていた。

  • 「僕はよく五年生の時の先生を思い出します。あのままだめになってしまう僕を救って
  • くださった先生を、神様のように感じます。大人になり、医者になった僕にとって最高の
  •  先生は、五年生の時に担任してくださった先生です」

  •  そして一年。届いたカードは結婚式の招待状だった。「母の席に座ってください」と一行、
  • 書き添えられていた》

  •  深い愛と思いやりに出会うと人は激変するのです。また、さまざまな出会いによって私
  • たちは進化成長を遂げます。

  •  私たちは得てして、自分勝手なイメージで、相手を決めつけてしまったりしています。
  • 結果は、流れがあってのものです。「縁」を大事にすれば、「縁」に助けらます。それがマ
  • ヤの精神でもある「イン・ラケッチ(わたしは もうひとりの あなた)」です。

  •  一つひとつの行動を否定することはあったとしても、人格否定や人格攻撃は何としても
  • 避けたいものです。そこには秘められた事情があるにちがいありません。

  •  「縁」を大事に生きるとは、目の前の現象だけで判断するのではなく、そこに至る流れ、
  • プロセスを慮(おもんばか)ることではないでしょうか。

  • 「縁」は「祈り」とともに温め、育てたいものです。

  • 「シンクロだより」2015.11月号掲載



新着情報

♪ 予約開始:2017年1月24日
マヤミラクルダイアリー  NO.11 
♪ 2016/6/16(発売日)
新刊:書籍「マヤ暦」の教え

リンク

M.A.P.株式会社