2025年12月17日 K8 シンクロ通信

喜びの源泉であると同時に、もっとも大きなストレスの要因にもなりやすいもの―それが人間関係です。
家族、夫婦、職場、地域社会。
関係性の種類は違っても、そこに共通して流れる一本の原則があります。
それは、「人間関係の根本は、どこまでも対等である」ということです。

上下関係や役割、年齢差、立場の違いが存在することと、「人として対等である」ことは、まったく別の次元の話です。
秩序や礼節は社会を円滑にするために欠かせません。
ただし、それがいつの間にか「支配」や「コントロール」へとすり替わった瞬間、関係性は歪み始めます。

心理学の世界では、自己決定理論(デシ&ライアン)がよく知られています。
この理論では、人が健やかに生きるためには「自律性」「有能感」「関係性」という三つの基本的欲求が満たされる必要があるとされます。
とりわけ人間関係において重要なのが、自律性―つまり「自分で選び、自分で決めている」という感覚です。

誰かに操作されている、コントロールされていると感じた瞬間、人は無意識のうちに心を閉ざし、抵抗や反発、あるいは無力感を抱くようになります。
これが慢性化すれば、関係は疲弊し、ストレスの温床となります。

夫婦関係も同様です。
どちらかが「正しさ」を盾に相手を動かそうとしたり、「あなたのため」と言いながら選択の自由を奪ってしまったりする。
その積み重ねが、愛情の名を借りた支配へと変わっていくことがあります。
対等性が失われた関係は、長期的には必ずどこかで破綻します。

この構造は、量子論的な視点から見ても興味深いものがあります。
量子力学では、観測者と対象は完全に切り離された存在ではなく、相互に影響を与え合う関係にあるとされます。

一方的に観測し、固定し、操作しようとするほど、対象は本来の姿を失ってしまう。人間関係も同じです。相手を「こうあるべき存在」として固定した瞬間、関係性は生きた相互作用ではなく、管理対象へと変わります。

対等であるとは、同じであることではありません。違いを尊重し、相手の内側にある選択の力を信頼すること。その姿勢が、関係に安心と自由をもたらします。そして不思議なことに、対等性が保たれた関係ほど、自然と秩序が生まれ、協力や調和が育っていくものです。

人間関係に迷いが生じたとき、ぜひ問い直してみてください。
いま私は、相手を対等な存在として見ているだろうか。
その問いこそが、関係性を整え、永続性のあるかけがえのない起点となるのではないでしょうか。

きょうは、最近、個人的に感じていることを記させていただきました。

さてK8 黄色い星 赤い龍 音8です。

「相手を操作しようとする関係は崩れ、信頼し合う関係は、調和へ向かい、自然に整っていく。」

どこまでもそんな関係を構築できるように、「対等である」ことを決して忘れず、日々を過ごしたいですね。