新緑が目に鮮やかな季節となりました。
風薫る5月、若葉のあいだを吹き抜ける風には、たしかな生命の息吹が感じられます。八十八夜を過ぎ、立夏を迎え、季節は確実に移ろい、自然は静かに、しかし力強く、その姿を変えていきます。
シンクロニシティ研究会のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。
この季節になると、私はいつも「目に見えないつながり」というものについて、思いを巡らせます。
冬のあいだ静かに眠っていた木々が、春の光に呼ばれるように芽吹き、夏に向かって緑を深めていく。その一連の営みには、私たちの目には映らない、無数のつながりが息づいているように感じられるのです。土の中で根を伸ばし、水を求め、菌や虫たちと言葉なき会話を交わしながら、植物たちは確かに生きている。私たちもまた、そうしたつながりのなかにある一つの存在なのだと、新緑の光のなかで、ふと気づかされます。
そんな折、心に深く刻まれるニュースが届きました。
遠く離れた海の上では、なお緊張の余韻が続いています。そのなか、一つの大きな動きがありました。
出光興産の大型タンカー「出光丸」が、約2カ月にわたり足止めされていたペルシャ湾から、ホルムズ海峡を通過し、無事に外洋へと抜けたのです。
イランを巡る軍事衝突により、海峡は事実上の封鎖状態にあり、日本企業のタンカーが脱出するのは、今回が初めてとみられています。積み荷は約200万バレルの原油、向かう先は日本の名古屋港。その背景には、日本政府による粘り強い交渉があり、「通航料を支払わずに通過できた」という点も、大きな意味を持っています。
緊張の最中にあっても、対話によって一筋の道が開かれた──そんな出来事と言えるでしょう。
ここで思い起こされるのが、出光興産の創業者・出光佐三が関わった「日章丸事件」です。1953年、当時イギリスの経済制裁下にあったイランから原油を運び出したタンカー「日章丸」は、世界の注目を集めました。国際的な圧力のなかでの決断でしたが、イラン側はこれを「真の友好の証」として大きく歓迎したと伝えられています。
国家の論理ではなく、人と人との誠実なまなざしを信じて行動した、一人の経営者の決断。それが半世紀以上の時を経て、今なお記憶として息づいていること──そのこと自体が、私には大きな驚きであり、希望でもあります。
今回、イラン側が出光丸の航行に際して一定の調整を行い、さらに駐日イラン大使館が「日章丸の遺産は今もなお意義を持つ」と発信したことは、単なる偶然ではないのかもしれません。過去に築かれた信頼の記憶が、時を超えて、今もなお影響を与えている──そんな見方もできるのではないでしょうか。
ホルムズ海峡は、世界のエネルギー輸送の要所です。その動きは、遠く離れた私たちの暮らしにも直結しています。同時にそこには、経済や軍事だけでは測りきれない、人と人、国と国との関係性の積み重ねが、たしかに存在しています。
今回の出来事は、閉ざされた状況のなかでも、対話と信頼が一筋の道を切り拓くことを、静かに示しています。そしてその信頼は、一朝一夕に築かれるものではなく、長い時間のなかで、ゆっくりと育まれていくものなのでしょう。
新緑が日々その色を濃くしていくように、人と人とのつながりもまた、目には見えない時間の積み重ねのなかで、静かに深まり、ゆっくりと広がっていきます。
これは、私たちの日常においても、同じことが言えるのかもしれません。目に見える結果だけでなく、これまでに積み重ねてきた関係や想いが、思いがけない場面で未来を支える力となる──。
誰かに伝えた優しい一言、誰かに向けた小さな祈り、何気なく差し出した手──そのひとつひとつは、その瞬間には大きな出来事には見えなくても、目には見えない場所で、確かに何かを紡いでいるのではないでしょうか。
そうした「見えないつながり」に思いを馳せながら、今日という一日を大切に重ねていきたいものです。
このニュースが報じられたのは、奇しくも「昭和の日」でした。1981年(昭和56年)、出光佐三が亡くなった際、昭和天皇は次のような歌を詠まれました。
『国のため ひとよつらぬき 尽くしたる
きみまた去りぬ さびしと思ふ』
一人の人間が、信念を貫いて生きた一生。それを惜しむ天皇のお気持ちが、わずか三十一文字のなかに、深く静かに込められています。
70年以上の時を越えて響き合う、深いシンクロニシティを感じさせるニュースでした。
一人の人間が貫いた信念が、世代を超え、国境を越えて、いまもなお静かに光を放ち続けている──そのことに、私は深く心を揺さぶられます。
5月の風は、新しい命を運びながら、過去から未来へと、目に見えないものを静かに繋いでいきます。私たちもまた、日々の小さな想い、小さな祈り、小さな出会いを大切に重ねていくことで、いつかどこかで、誰かの道をそっと照らす光となれるのかもしれません。
シンクロニシティ研究会では、こうした「見えないつながり」と「重なり合う偶然の意味」に光を当て、皆さまとともに学び、語り合い、そして気づきを深めてまいります。
薫風のさわやかな季節、皆さまの日々が、たくさんの温かい「シンクロニシティ」に満ちたものとなりますように。
越川 宗亮
「人に夢と希望を与える」ーこのキーワードが私の背中を押してくれました。
「学校に行かない」その選択を、受け入れられた日。~マヤ暦を知って「すべてが準備されている」と受け入れられました。
マヤ暦と出合って、イライラだらけだった私の毎日が穏やかに変わった話
マヤ暦で自分の役割使命を知ることができたから、「自己犠牲」ではなくなりました